ずばり、医学部の受験勉強は今すぐスタートしましょう。あなたがもし高2生ならば「受験までには、まだ時間があるのだけれど…」と考えているかもしれません。高3生になって部活を引退してから、受験勉強に頑張ろうと考えていませんか。

今回は受験勉強のスタート時期についてお伝えします。

いつからスタートすればよいのか =医学部の受験勉強
 ◇高校授業の勉強とは何か

 高校時代の勉強には2種類あります。一つは日々の勉強で、高校での勉強や授業の予習・復習、定期テストの対策などです。つまりは、高校で学習する科目で少しでも得点を上げることを目的とした勉強です。

推薦入試やAO入試での合格を最優先に考える場合には、調査書、評定平均が重要な役割を持つことになるので、英語など受験で必要となる科目だけでなく、試験科目には関係のない体育などの科目も軽視できません。また、調査書には部活や生徒会活動、ボランティア活動なども記載されます。

もっとも医学部入試では、一般入試における面接試験でも、これらの活動について質問されることが多いです。

 ◇定期テストと校外模試の違い

 定期テストは、中間テストや期末テストを指します。学生本人や保護者から「学校の定期テストの成績は良いのですが、校外模試は得点できないのですが」と相談されることがあります。

相談者もなんとなくは気づいているのでしょうが、この原因は明らかに普段から受験を意識した勉強ができていないのが原因です。定期テストは、テストの2~3カ月前に高校で学習をした限られた範囲から出題されます。数学で「複素数」が出題範囲ならば、1週間前から計画を立ててピンポイントで学習すればよいわけです。短期間で頭に詰め込んだ学習内容は、すぐに忘れる場合が多いことも事実です。

ところが、校外模試は圧倒的に出題範囲が広くなります。いくつかの分野が合わさった融合問題の比率も高くなります。そしてさまざまな高校のさまざまなレベルの受験者に対応するために、易しい問題から難しい問題で構成されているため、大問を丸ごと得点できない場合があるかもしれません。

まれに定期テストの成績は普通だけれど、校外模試では高い成績をあげる生徒もいますが、一般入試に照準を合わせて医学部を受験するのならば、これで良いかもしれません。

◇志願者が多く、成績上位者の比率も高い

 ここまでの話は医学部受験に限った話ではありませんが、医学部は志願者数が多くて成績上位者が受験する比率も高いので、合格するためには高い学力が必要となります。当然、試験科目に苦手科目があると合格可能性は下がります。苦手分野もできる限り無くすようにしなければなりません。

この点が、少しでも早く受験勉強を開始した方が良いもう一つの理由です。

つまり、毎日の高校の勉強と受験を考えた勉強が必要で、このことを意識した計画を立てる必要があります。1年間を通して月ごと、科目ごとに詳細を決めて計画表を作成したいものです。

いつからスタートすればよいのか =医学部の受験勉強
 ◇試験科目の負担が大きい

 少しでも早く受験勉強を開始した方が良い理由は、医学部の試験科目も関係しています。ここからは、簡単に一般的な医学部の一般入試の試験科目にいて説明します。

まずは国公立大医学部です。医学部に限らず旧帝大などの難関大学の学科試験はセンター試験も個別試験もほぼ同じ試験科目ですが、医学部は一般入試の個別学力試験で面接試験を課します。

参考までに同じ理系である静岡大学理学部生物科学科の試験科目(図1参照)と比較すると、医学部は負担が多いことがわかります。

次は私立大学です。国公立大とは違ってセンター試験はありませんが、面接試験に加えて小論文試験を課す大学が多いです。こちらも同じ医療系学部の昭和大学歯学部(図2参照)と比較すると、医学部の負担がいかに大きいかがわかります。

また、私立大学の場合には、国公立大学以上に入試問題の特徴が色濃く出ます。高校の教科書をしっかりと勉強していても、解答できない問題も出題される場合があります。

いずれにしても、医学部受験は国公立大学も私立大学も科目負担が非常に大きいということが分かると思います。その結果として、他学部と比較をすると、医学部の現役合格率は著しく低くなります。

まとめると次の通りです。

(1)毎日の予習・復習・定期テストなどの勉強と受験勉強を分けて考える
(2)医学部は志願者が多く、成績上位者の割合が高い
(3)医学部は試験科目の負担が大きい

 ◇高卒生でも時間が足りない

 医学部受験をめざしている高3生は、秋頃になると勉強する時間が足りなくなり、とても焦っている人がほとんどではないでしょうか。高3生と比較して時間がたっぷりある高卒生は、受験勉強に1日の全ての時間を費やすことができますが、その高卒生ですら時間が足りないのですから。

高3生になって医学部へ現役合格するための受験勉強を開始しても、試験日までには間に合わない可能性があることを考えると、あなたが高2生だとしても受験勉強は今すぐ始めた方がよいでしょう。

併せて、以前に「医学部はどのくらい難しいのか、現役合格は可能?」でお伝えした内容もご覧ください。(医系専門予備校メディカルラボ 山本雄三)